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2011年07月15日

第47回日本周産期新生児学会

学会参加のために先週末札幌へ行ってきました。
札幌は遠いなあと思ったのですが、開業したら学会参加もしばらく出来なくなるでしょうから、最後のチャンスと思っていってきました。
長男はお留守番でも良かったのですが、いつもお留守番ではかわいそうと思って思い切って子ども達2人を連れて行きました。次女はいいなあ~北海道!とぶつぶつ言っていましたが、学校があるのでお留守番でした。
でもさすがに1歳と3歳つれては大変なので、羽田から叔母夫婦に合流してもらって、一緒に札幌へ行きました。
到着したときには少し肌寒いくらいの17度、霧も出ていて少し暗かったです。
千歳空港から札幌市内へレンタカーで向かいました。
翌日は晴れて、ラベンダーもきれいに咲いているのがみられました。
第47回日本周産期新生児学会

学会では発表の日には沖縄に帰っていないといけなかったので、同級生にポスター貼付をお願いしたところ、ポスターの証拠写真を撮ってきてくれました。
第47回日本周産期新生児学会

学会では色んな講演がきけて勉強になりましたが、中でも一番良かったのは、松沢 哲郎先生(京都大学霊長類研究所)の「チンパンジーが教えてくれた人間の親子関係と子育て」でした。
いろんなエピソードが紹介されていましたが松沢先生の最新刊「想像するちから――チンパンジーが教えてくれた人間の心」という題名にあるように、チンパンジーには無くて人間には想像する力があり、それによって希望をもったり絶望をもったりするということを、脊髄炎にかかって寝たきりになりひどい褥創を患っていても、いつもいたずらで楽しんでいたチンパンジーの事例からお話されていました。
また、チンパンジーは生後3ヶ月間ずっと母親の胸から離れずおしっこうんちは母親のおなかに垂れ流す。またひとりずつ育て上げる子育ての仕方をする、それに対して人間は手のかかる子どもをつぎつぎと産むのでおばあちゃんという存在があって手助けしてもらったり、子どもは仰向けに寝ていられる(チンパンジーの子どもは仰向けに寝ていられずもがいて片手片足をあげるのだそうです)などと、チンパンジーと人間を比較しながらわかりやすく比較して説明していました。
講演の中で最も印象に残ったのが、人間に育てられて、3人の子どもを拒否したチンパンジーが、3人目の出産後に飼育員に助けられて最初はまったく抱こうとしていなかったけど、赤ん坊を胸にしがみつかせてしばらくして手をはなしたら子どもを抱いてその後自分で育てられたというエピソードです。
育児の伝承がない現代では、人間も子育てをサポートしてあげないといけないなあとこのエピソードをみてあらためて思いました。



Posted by 島袋 史 at 02:57│Comments(0)
 
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プロフィール
島袋 史
産婦人科 ゆいクリニック http://www.yuiclinic.com/
島袋 史(しまぶくろ ふみ)
≪≪≪略歴≫≫≫
 1995年 琉球大学医学部卒業
 1996年 琉球大学医学部産婦人科教室所属
 2005年~ 浦添総合病院産婦人科勤務
 ≪≪≪資格≫≫≫
産婦人科専門医
超音波専門医
ホメオパシー認定医

≪≪≪所属≫≫≫
日本産科婦人科学会会員
日本産婦人科医会会員
日本周産期新生児医学会会員
日本母乳の会会員
日本超音波医学会会員
日本ホメオパシー医学会会員
日本ラクテーション・コンサルタント協会(JALC) 正会員

母親の感性として、生まれてきた子どもと離れたくないと言うこと。このことを精一杯くんでくれる、そんな場をつくりたいという気持ちです。